やすくんのブログ

科学技術と社会、その他カルチャーなど。

倫敦留学記ー寒気に包まれた温かい季節

どうも、やすくんです。

毎月恒例の振り返りブログになります。2月のハイライトは

  1. 旧交を温める肌寒い季節
  2. 誕生日とほろ苦く激甘い24歳の幕開け
  3. アメフトのルールを調べながらスーパーボウル観戦
  4. 進路に惑う月

それでは淡々とまとめていきます。

旧交を温める肌寒い季節

2月は日本にいたときに親交のあった人たちと顔を合わせる機会の多い月でした。

東大にいたときに関わりのあった先生経由で知り合ったUCL卒の学生とロンドンで再会したり、サークルの後輩がロンドンに遊びに来たり、東京で足繁く通っていたバーのバーテンダーがポップアップバーを開いてそこを訪れてみたりと。多くの知人友人と話すことができ、ロンドンで寂しさに震えていた僕の心はいくぶんか温められたように思います。ちなみにこのブログを書きだした日も大学時代の友人に会い、この週末も後輩2人と再会する予定。みんなロンドン来すぎなのよ…べっ別に嬉しくなんかないんだからねっ!まあそれはさておき、そのほかにも日本にいる友人とも久しぶりに電話をして色々近況を聞けて嬉しかったです。

知り合いのバーテンダーの方がロンドンで開いていたポップアップバーにも行きました。

これは後々の話題ともつながるのですが、大学の頃から知っていた人たちが社会人になり、思い思いに仕事をして、人によっては次のキャリアを考えている様子を目の当たりにすると、自分もどういうふうにキャリアを築いていこうか考えるきっかけになってありがたいなと。普段から考えてはいるものの、ちょっと言葉にしてみると意外と「ここ詰めきれてないな」とか発見があるものですね。

 

誕生日とほろ苦く激甘い24歳の幕開け

たまたま僕の誕生日と仲の良いコースメイト(しかも同じ敷地にある寮にいる)の誕生日が1日違いであることが発覚し、共通の友人を呼んで2人の誕生日パーティを開くことにしました。Kentish townのよくいく酒屋からナチュールワインを買ってきて、誕生日ケーキも用意して楽しい夜を過ごすはずだったのですが、ワインだけでなく友人の持参したビール等も飲んでいると完全に悪酔いしてしまい、誕生日のパートナーは白く冷たい便器になってしまいました。ワインは好きなのですが非常に悪酔いしやすいので気をつけなければ…と毎度思っています(が過ちを繰り返している)。

戦犯。左はEast Sussexで作られたワインらしい。地球温暖化の影響でイギリスでもワイン製造が始まっているそうで。

そんなこんなで酔いつぶれて誕生日にはケーキにありつけなかったのですが、この愚か者のために友人たちは翌日までケーキを残しておいてくれました。ただ、これがクソ甘い。くっっっっっそ甘い。1日の糖質これ1片っていうくらいの甘さでまた気持ち悪くなり、ちまちまと食べざるを得なくなりました。昔、英会話のイギリス人講師が「イギリスのケーキは甘すぎる。日本のケーキの方が断然美味い」みたいなことを言っていたのですがそれを痛感しました。てかイギリス人にまで甘すぎると言われるイギリスのケーキ、何。

 

余談1: 来年はどこで誕生日を迎えているのかわかりませんが、自分の誕生日前後で知人友人を呼んで毎年パーティーをやろうと思いました。僕の誕生日を祝うのが目的ではなく、久々に会いたい人たちに声をかける良い機会にできたらなと。これから仕事とか家庭とかで自分の生活に手一杯になっていき、友人たちと疎遠になると思うのですが、そうした関係性を繋ぎ止めるための機会であれたらよいなと思います。こんなことを考え出すようになったのは歳のせいでしょうか。

アメフトのルールを調べながらスーパーボウル観戦

2月といえばアメリカ人が必ず観る(らしい)スーパーボウルが開催される時期です。スーパーボウルについてはWikipedia先生に聞いてください。僕は野球の日本シリーズみたいなもんだと勝手に思ってます。

ja.wikipedia.org

うちのコースはアメリカ人がまあまあいて、彼女ら彼らがUCLのバーのライブビューイングで観戦するというのでついていきました。アメフトのルール知らなかったけど。たぶんライブビューイングに来ていた人でアメフトのルールを調べていたのは僕だけなんじゃないでしょうか。アイシールド21を幼少期に履修しなかったことを後悔しました。アイシールド21を知らない人は…世代が違いますね。

 

ライブビューイングに来たものの1つ問題が発生。コースメイトが応援していたのはカンザスシティのチームだったのですが、そこに集まっていた人の7割近くは対戦相手のフィラデルフィアのチームのファン。カンザスシティのチームが好プレーをするとブーイングが湧き、失策すると大勢が歓喜に湧くという完全アウェイ状態だったのです。僕は関係ないけど。結局、途中からアメリカ人のコースメイトの家に移動してそこのテレビで観戦することになりました。結果としてカンザスシティのチームが勝ったので全て丸く収まったという次第。

余談2: その集まりにコースメイトの1人が持ってきていたコーンディップがあまりにも美味しかったので今度自分で作ってみようと思いました。どうやらTEX-MEX(テキサス・メキシコの料理)のようでした。

www.wellplated.com

進路に惑う月

この2月からいよいよ就職活動が始まり、ロンドンのコンサルティングファームに話を聞きに行ったり、東京のコンサルティングファームの選考を受けたりと自分がどういうふうにファーストキャリアを踏み出すかをより一層考えるようになりました。業界はPR・PA(とその隣接業界)で探しており、28歳くらいでセカンドキャリアを歩むと仮定してそこで大きくレバレッジが効くような場所に進みたいなと考えています。僕の場合、業界や学問領域(STS)から自分のキャリアを眺めていて、特段「このイシューに取り組んでみたい」という強い思いがないと思っています。メタバースとか(卒論でやったけど)ゲノム編集とか、どれも多少面白そうではあるが一時の興味に過ぎないだろうなと。

ジェンダー平等や昨今話題のセクシュアルマイノリティの権利保護についてはコミットしたいと思っているものの、自分がどれほど強くそれらを考えているのかについては懐疑的になることもしばしばあります)

ただおそらく、どのキャリアを歩むにしても通底する部分はあると思うようになってきており、それは「社会における別解を考えたい/デザインしたい」という考えなのかもしれないなと。最近話題になっている渋谷区幡ヶ谷の公園のトイレのデザインを例に出してみます。

www.city.shibuya.tokyo.jp

 

これは元あった男性・女性用トイレを改修して、セクシュアリティに関係なく使いやすい多目的トイレと男性用トイレ(小便器)にデザインしなおしたという話でした。Twitterで物議を醸したのは以下のツイートがきっかけだったと僕は理解しています。

これに対して、「なぜ男性用トイレだけ残すのか」「防犯も考えて女性用トイレも残すべきではないか」「デザインに関わっているのは男性ばかりで女性の声が取り入れられていない」といった意見やトランス問題で(悲しくも)定番になってしまったバックラッシュが寄せられていました。一方、上記の渋谷区のリンクをお読みいただければと思いますが、渋谷区は「渋谷区として女性トイレを無くす方向性」はないと明らかにしており、意見の相違が見られます。

 

で、これがどう「社会における別解」と絡んでくるのかという話に戻ります。セクシュアルマイノリティの権利保護を行っていくうえで、本当に現状のアプローチは最適なのだろうか、見過ごされている部分はないのだろうか、今まで提唱されてきた理念等を参照すると今後の取組みはどう変わるのだろうか…といった問いを考えていくことが社会における別解のデザインにつながってくると僕は思っています。今ある選択肢や方針の中から最短で当座の解決策を得るのではなく、一旦そのあたりをかなぐり捨てて解決策を考えていく。そうする中で今は見過ごされている「別解」が見えてくるのかもしれないと僕は考えており、こうした考えはSTSに面白さを見出したときの高揚感にも通ずるものだなと思いました。

ただこれが非常〜〜〜〜に難しいことは承知しているつもりです。ただ、そういったことをできるポジションにゆくゆくは就きたいと思っており、特定の事業と社会の関わり・その打ち出し方を学ぶべくまずPRやPAの領域に足を踏み入れようと思っています。業界の素養も身につけつつ、セカンドキャリアでは自らが責任を持って社会に問題提起を行ったりともに考える姿勢を見せられたらなと。そういったことを学ぶためのファーストキャリアはロンドンの企業がよいのか東京の企業がよいのか、はたまたPR/PAとは違う領域がよいのか…まだもう少し頭を悩ませる日々は続きそうです。