こんにちは。やすくんです。
月例の留学ブログというかもはや備忘録に近い書き物をやっていきます。
1月のハイライトはこんな感じ。
バカ締切に追われる年始
年始は学期末の課題をこなすので手一杯でした。数千wordsのエッセイを何本か書かなければならず、それ以外に手を回している余裕など一切ありません。年越しをTrafalger squareでむかえ、sohoで新年の酒を流し込んで新年祝いは大方終了。あとはひたすら課題の進捗を生む日々でした。課題はSTSの概論的な授業、Responsible Innovationに関する授業、Decolonisationに関する授業、Public Engagementの授業で1つずつ課されており、進化論と明治期の神道との関係性、Collingridgeのジレンマが日本のゲノム編集食品のガバナンスに与える示唆、バッテリーのサプライチェーンにおける植民地主義的構造、人種マイノリティのメンタルヘルスに関するシチズンサイエンスプロジェクトの設計といったテーマをそれぞれ取り扱っていました。テーマがてんでばらばらなので、あっちいったりこっちいったりを繰り返しつつなんとか乗り切ったという感じでした。たぶん課題にあんなに追われたのは人生で初めてかもしれない。
初めてのパリ旅行でいけすかないフランス人に遭遇
課題を終えた息抜きにパリへ行ってきました。ロンドンからパリはバスも出ているしユーロスターでも行けるしと非常にアクセスがよく、東京から大阪に行くのと大差ないなと感じました。この旅行の目的は2つあって、
- DanicoとLittle Red Doorという世界のバーランキングBest Bar 50の常連のバーに行くこと
- クリュニー中世美術館で「貴婦人と一角獣」を見ること
でした。まさかこの旅の途中でいけすかないフランス人に遭遇するとはつゆ知らず出発。
パリに到着してまずクリュニー中世美術館に向かい、「貴婦人と一角獣」を見に行くことに。この絵は「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」に出てくる絵でもあり、アニメを見ていたときからいつか現物を見たいと思っていました。ついに実現。中世美術館はそのほかにも「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」なども展示しており、世界史好きにはたまらない場所でした。
バナージのセリフが脳内再生された。
そのほかにもルーブル美術館やパンテオンやコンシェルジュリーや凱旋門等々パリの有名な観光地をめぐり、パリに留学している後輩にも会って、上記のバーにも行けて楽しい旅でした。
で、ここからが本題。日本にいたときから「フランス人は英語を話さない」という噂は耳にしていたものの、グローバル化と英語覇権主義が跋扈するこの世の中で「まさか実情は違うだろう」と思っていました。実際に目の当たりにするまでは。
Case1: 某駅の駅員
パリの地下鉄やバスの切符が磁気に弱すぎるのですが、20ユーロ近く払って購入した周遊パスがクレカの磁気によってお陀仏になってしまいました。これでは改札も通れず地下鉄に乗れません。そこで僕は駅員に確認をお願いすることにしました。
僕:Could you check my ticket...
駅員:Bonjour.
こっちが話してるのにいきなりBonjourで割り込んでこられました。
僕:Sorry, I can't speak French...
駅員:(英語で)You're in France. You should start from "Bonjour."
は?お前なんなん?って思いましたね(向こうもそう思ってるだろうけど)。マジで"What the f**k"って言いかけたけれど、言い直さないと取り合ってくれなさそうなので仕方なく"Bonjour"と言い、切符を確認してもらいました。「これがフランス人か」と思いました。
Case2: コンシェルジュリーの手荷物確認のおばちゃん
この人はこちらが英語で話しかけても全部フランス語で返してきました。知るか。
Case3: ブーランジェリーのおばちゃん
パン・オ・ショコラをくださいと英語で言ったら、"Ce sont Pain au Chocolat."と言われ、言い直せと無言の圧力を加えてきました。言わない限り取ってくれそうにないので言い直しました。
この話をイギリス人のコースメイトにしたら「まあ彼らはフランス語に誇りを持ってるからね。それは普通だよ」と言われました。郷に入っては郷に従えというやつですね。今度はフランス人にフランス語で嫌味を言えるくらいにはフランス語を勉強しておこうと思います。
余談:僕が取ったAirbnbはLe Chapelleという駅の近くだったのですがかなり治安の悪いエリアでした。なんか怪しげなビニール袋を持った人たちがストリートにわんさか立っていて、大量のユーロ紙幣を数えていたり、ゴミ箱に向かって立ちションしている人がいたりとなかなかカオスなところです。チェックインのときはモンマルトルの方から歩いていたのですが、明らかに「あ、ゾーンに入ったな」という確信を持てるほど異様な区域でした。宿代は当然安いのですが、万人におすすめできるところではないなと思います。
ペルー中華の味を知る
今月もGenさんのYoutubeを見ていたら、ペルー中華なる面白そうな食べ物に遭遇し自分で作ってみることにしました。
インディカ米を食べるうえで1番うまい食べ方だと思います。マジで。冗談抜きで。
Arrons Chaufaという料理で、手前味噌ですが僕は作るのめちゃくちゃ上手いと思います。米を食べるという次元じゃなくて、「米を飲める」ものを作れます。実質合法ドラッグ。
2日分作ったんですが、5分で全部食べてしまいました。日本に帰ったらペルー料理とペルーコーヒーを振る舞う企画でもやりましょうかね。
スマホを失くしかけてロンドンの優しさを知る
先日大学から帰る途中にスマホを落としました。Airpodsで音楽を聴きながらチャリをこいでたのですが(日本ならアウトだけどイギリスでは何も言われない)、ある交差点をすぎたあたりで曲が止まり、何も聞こえなくなりました。「あれ、おかしいな」と思ってAirpodsをいじってみるものの曲は始まらず、上着のポケットをガサゴソしてスマホがないことが発覚。刹那肝に大寒波が到来しました。
ガクブルしながら大学に戻り、持っていたiPadをつないでFind My機能を使い、iPhoneの現在地を探す。悪意のある人間に持ち去られていたらもうどうしようもない、あと3年分割払い残ってるのに…てか日本で買ったスマホをイギリスでなくしたらどうなるんだ?とか色々な思いが胸に去来しました。とりあえずLost modeに設定し、僕のiPhoneの電話番号を取得主が確認できるようにしました。そして、iPhoneのある位置まで行ってみるものの一向に見当たらない。音を鳴らしてみるものの手応えがない。「終わった…」と思っていた矢先、知らない番号から「あなたのiPhoneを〇〇というジムで預かってるよ。✗✗というレストランの隣にあるから回収しに来てね」とiPadにSMSが届き、無事回収成功。いやほんと取得主の人、ジムの人ありがとうございました。二度目はないと思うので今まで以上に厳重管理してます。
頻発するストライキに苛立つ月末
UCU(大学教員の労働組合)は2月, 3月に18日間のストライキを決行すると宣言し、さっそく2/1にストライキをやっています。うん。大学教員の給料はなぜか下がっていて、インフレも加速しているから生活しんどいよね。給料は上がってほしい。でもさすがに18日はやりすぎじゃない?こっちはいくら授業料払ってるか知ってる?
このストライキのせいでおそらく複数回授業がなくなるわけで、さすがに何かしらの補填はしろよと思い続けていますし、ストライキで失われる機会の補填や返金に関する署名にも参加しました。日本の大学の授業料であれば話は違ったかもしれませんが、ここまで金を払っているんだからちゃんとその金に見合うサービスを提供しろよと思っています(この点で残念な教員はまあまあ多い気がする)。UCLに対するヘイトを書き出すと止まらないのでこのあたりで止めます。いつかこのヘイトを肴に酒を飲みましょう。
おわりに
2/9で24歳になるので祝ってください。帰国後でも誕生日プレゼントは受け付けておりますので、何卒お気持ちのほどをいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
というのは半分冗談で(プレゼントくれたら嬉しいけども)、来月で24歳なんだなと再確認しました。あまり年を意識する機会がなく、自分が23歳であることを忘れていました。僕は年を重ねるほど(色々)いい感じになっていくと勝手に思っているので、また新たな年を重ねられることに喜びしかありません。もう24歳とか言って「老いた〜」とか言う人たまにいますけど、それ自分より年上の人全員に対する宣戦布告だからやめたほうがいいですよ。
24歳の抱負はありますけど別に人にひけらかすものでもないので書きません。なんかそれっぽい目標を書いて「すごいね」とか言っていただく時間が(今は)一番いらない。それより抱負にコミットしろよって話なので、粛々と自分の理想に向けて邁進するのみ。
誕生日祝いに買うスニーカーに頭を悩ませつつ、今月はここいらで失礼させてもらいます。